「裁判所から、久しぶりに手紙が届いたから見てほしい」と
家庭裁判所から届いた封書を持って、来所されたお客様がいました。
お客様の話によると、以前は度々裁判所から手紙が来ていたが
内容を読んでも分からないので、そのままにしていたら届かなくなった。
最近来ないなと思っていた所、また届いたので見てほしい、という事でした。
裁判所から手紙が届くという事は、自身が何かしらの事件の当事者になった、という事です。
内容を確認して、自身で理解が難しい場合は、すぐに専門家にご相談をお勧めします。
この来所されたお客様に届いた封書の内容は、
遺産分割審判が確定した旨を知らせる通知でした。
裁判所で行う遺産分割手続きは2種類あります。
・ 遺産分割調停(相続人同士の話し合い)
・ 遺産分割審判(裁判所による強制的な決定)
調停は相続人同士の話し合いですので、意見が合わなければ成立しません。
何回か協議を続けても意見が合わず、調停が不成立になると、審判へ移行します。
審判は、主張を書面で裁判所に提出し、書面の内容を基に、裁判所が決定を下します。
お客様に度々届いていた裁判所からのお手紙は、恐らく
・遺産分割調停が申し立てられたので、裁判所へ来て意見を主張してほしい という内容と
・お客様から何ら返信が無く、調停が不成立になったため審判に移行する という内容と
・審判が開始したので意見を書面で主張してほしい
という内容であったのではないかと思います。
そして、しばらくした後に
・審判が確定した
という、遺産分割審判の終了が告げられた手紙を持って来所されたという事でした。
裁判所から封書が届いた場合は、内容が分からなくてもそのままにせず、
必ず専門家にご相談下さい。
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2022年 11月 21日 | 小川雅史コラム
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