私が離婚した元妻は、前夫と死別して私と結婚し、前夫との間の子供と私は養子縁組をしました。
ある日、前夫の父親(養子縁組した子供の祖父)が死亡した為、 相続の書類に印鑑が欲しいと言って前夫の兄弟から連絡がありました。
養子縁組した子供は未成年であった為、親が印鑑を押す必要があったのです。
当時の私は法律に関する知識も乏しく、出された書類にそのまま印鑑を押してしまった結果、養子縁組した子供は祖父の遺産を貰えませんでした。
今、司法書士として日々権利に関わる仕事をしていると、当時の私の判断により子供が得るはずだった権利を私が放棄してしまったという事が、どんな事だったのかよくわかります。
子供の教育資金や、今後子供の為になる財産があったかもしれません。
今は子供と離縁して離れて暮らすからこそ、当時の判断は良くなかったと思い出す事があります。
私に相談して下さる方々に同じ思いをさせないためにも、受けられる権利をしっかりと理解した上で、その権利を放棄するのか否かを一緒に考えていければと思います。
2015年 11月 2日 | 小川雅史コラム
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