二重相続資格者という言葉をご存じでしょうか?
祖父母が孫を養子にした場合、養子となった孫の親が
祖父母より先に亡くなると、孫の親が相続するはず
だった権利が孫に代襲相続されます。
この孫は養子としての相続権利と代襲相続人としての
相続権利を有する事になり、
法定相続持分も二重の立場から得ることが出来ます。
この二重相続資格者が相続放棄をする場合、相続資格の順位によって注意が必要になります。
二重相続資格者の相続放棄
基本的には、二重相続資格者が相続放棄すると、両方の被相続人について相続放棄した扱いになります。
「一方のみ相続放棄」したい場合には、相続放棄の際にその旨を明記する必要があります。
留保が認められると1人分の地位でのみ相続が可能となります。
異なる順位の相続資格がある場合
兄弟姉妹の養子になっている場合、先順位の相続人の地位(養子)で相続放棄をしても、
後順位の資格(兄弟姉妹)では相続放棄したことにならず、改めて後順位の地位で相続放棄が必要です。
両方の資格で一度に相続放棄するには、先順位での相続放棄の申述の際に
「養子としても兄弟姉妹としても相続放棄します」と意思を明らかにしなければなりません。
二重相続資格者と税務の基礎控除
税務上の相続人の数え方は、二重相続資格者であっても「1人」とされています。
「相続税」の計算や、「生命保険の控除計算」についても二重相続資格者は「1人分」として算定されます。
こちらも参考に
これまで業務に携わる中で感じた事などをコラムや注意書きとしてまとめています。
2022年 10月 3日 | 相続
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