令和元年5月24日に成立した、戸籍法の一部を改正する法律により
全国各市区町村で共有可能な、ネットワークシステムが、構築されることとなりました。
これにより、各社会保障手続き等に必要とされてきた戸籍謄本の添付省略や、
本籍地以外の市区町村役場での、戸籍謄本の取得が可能となります。
制度の運用は、令和5年度中になる予定です。
1)戸籍謄本の添付省略(具体例)
・児童扶養手当の手続きにおける、続柄、死亡の事実、婚姻歴の確認など
・国民年金の第3号被保険者の資格に関する婚姻歴の確認など
・奨学金返還免除の手続きにおける、死亡の事実の確認など
・健康保険の被扶養者の認定手続きにおける続柄の確認など
・婚姻届や養子縁組届を、本籍地外の市役所へ提出する場合など
※全ての行政手続きで戸籍の添付省略が可能となるわけではありません。
※登記手続きには、引き続き、戸籍謄本等の添付が必要となります。
2)本籍地以外の市区町村での戸籍謄本の発行
・本籍地が遠隔でも、最寄りの市区町村役場の窓口で
戸籍謄本の取得が可能になります
また、ネットワークシステムの構築により、戸籍事務の作業効率が上がり
これまで約1週間ほどかかっていた戸籍の変更手続きが、より速やかになり
従来よりも短期間で、新しい戸籍謄本が発行されるようになります。
相続手続きを経験された方はわかるかと思いますが、
本籍が遠隔地の場合、戸籍(除籍)謄本の取得には、手間と費用がかかります。
遠隔地でなくても、本籍が市区町村を跨いで移動している場合には
役所巡りに一日費やすなど、交通費や時間的手間が掛かります。
また、郵送手続きに必要な、郵便小為替の手数料値上げなどもあり、
相続人の負担は少なくないものです。
一刻も早い、新制度の運用開始を期待します。
2022年 12月 19日 | 相続
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